失業手当が、世界一もらえない国は日本っだった。
おどろきました。日本は失業保険がもらいにくい国のナンバー1に輝いた。トホホ。
<失業手当>不受給77%...日本は先進国中最悪の水準
3月25日11時2分配信 毎日新聞
【ジュネーブ澤田克己】国際労働機関(ILO)は24日、経済危機が雇用に与えた影響についての調査報告書を発表し、失業手当を受給できない失業者の割合が日本は77%で、先進国中最悪の水準にあると指摘した。2番目に悪い水準のカナダと米国(同率の57%)を大きく上回っているとしている。他の先進国は、英国40%、フランス18%、ドイツ13%で、日本は受給できない人の割合が際立って多い。
なんてこったい。ひどい話があるもんだ。しかし、考えてみると正社員はきちんと失業保険をもらえる。つまり、非正規雇用者がもらえないわけである。
しかも、正社員は終身雇用で守られていて、解雇もされない。ということは、経済の厳しさのしわ寄せが、すべて非正規雇用者に押し付けられている。
去年の年末から多くの人が感じている、日本は非正規雇用者に冷酷すぎるという思いは、データの上でもひとつ裏付けられた。
取るべき対策としては、非正規雇用者を守るべきであるが、正社員も非正規雇用者もすべて守ることは、経済原理からいって不可能だ。正社員の雇用の規制をゆるめて流動化を促し、その分、非正規雇用者を保護すべきである。
池田信夫「正社員の解雇規制緩和」サピオ書評
サピオ 2009/3/25号
「なにをやっても株価が下げ止まらない「本当の理由」
池田信夫
「実は「正社員の解雇規制緩和」こそ失業率改善の"特効薬"という本当の話」
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雑誌サピオにのっていた池田信夫氏の寄稿を読んだ。池田氏は、はっきりと日本の終身雇用がさまざまな問題の元凶であることを指摘している。まったくもって賛成である。痛快な記事であった。
世界同時不況になってから、派遣切りに対して、「規制強化」を唱える者がいるが、それは愚論であると一蹴している。つづけて、連合が春闘において賃上げを主張することを批判し「もっと分配しろというのは、沈んでいくタイタニック号のデッキチェアの奪い合いをしているようなものだ」と切り捨てている。
そして、「必要なのは雇用を流動化させ、GDPを上げることである」とする。「そのためにまず手をつけるべきは、正社員の雇用期性の見直しだ」と取るべき対策を明快に示す。その根拠として、雇用流動化で雇用がふえることを主張し、終身雇用は日本の伝統ではないとしてそのウソを暴く。
たしかにその通りである。終身雇用は働く者を会社に縛る丁稚奉公のようなものであり、現代の日本人が望んでいるわけではない。もっと自由で、自分を生かせる働き方をみんな望んでいる。にもかかわらずそれをあきらめる人が多いのは、終身雇用により日本の雇用が硬直化しているため、他に選択肢がないからである。終身雇用を何とかしなければ、日本の未来は暗いと私も考える。池田氏の主張に全面的に賛成したい。
★★★★★ 素晴らしい
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SAPIO (サピオ) 2009年 3/25号 [雑誌] 小学館 2009-03-11 |
『権力と抵抗』佐藤嘉幸 書評
この本を読むのに2週間かかった。はっきりいって私の知識レベルではむずかしく、わからないことが多かった。
著者はフランス現代思想をかなり読み込んでいて、副題にあるフーコー、ドゥルーズ、デリダ、アルチュセールをおそらくフランス語で読んでいるのだろう。その知識量はすごい。しかし、この本については読んでみてかなりの疑問が生じた。
まず、著者は、アルチュセールをラカンから切断し、アルチュセールの権力論を修正することで、権力についての新たな理論を構築しようと試みている。この点にもっとも力が入れられている。しかし、この点に疑問がある。
ラカンのいう「欠如のシニフィアン」について、私が思うに、著者は的確な理解をしていない。この点については、アルチュセールよりも、おそらくデリダよりも、ラカンのほうが正しい。
さらにいえば、アルチュセールの理論は、きわめて間違いが多く、評価できるものではないと考える。そのアルチュセールの権力論を修正して、何か新しいものを導き出そうという戦術を立てること自体、センスが悪いとしかいいようがない。間違いだらけのアルチュセールをこねくり回しても、何も出てこないないだろう。そもそも、Aの理論とBの理論をくっつけたり、引いたりして、新たな理論をつくるという戦略自体、成り立たないだろう。先行思想を批判するにしても、それらとは全然ちがうところから、新たな理論は生まれるものだ。
フーコーはカントに依拠して、主体を超越論的主体と経験論的主体、その二重体として定義した。その到達点は多くの人が認めるポスト構造主義のひとつの重要な到達点である。しかし、その地点において、権力に対する抵抗の余地がなくなり、そこに権力と抵抗についてのアポリアが生じた。
フーコーから先に進まなければならないことは確かである。しかし、そこでアルチュセールを使うべきではない。
正直いって、アルチュセールのものを読んだことはないのでどこが間違っているのかを具体的に示すことができなくて申し訳ないのだが、それは原典を読まずして、この『権力と抵抗』を読むだけでも、見通すことはできると思う(はっきりいってアルチュセールは無茶苦茶)。
では、どうすれば新たな権力論ができるのか。それはやはりフーコーが主体をカント的な二重体として定義したその地点を出発点にすべきだろう。もちろん、この著作ではそこからの道を切り開いているのだが、その道が間違っている。もう一度、その地点に立ち戻って、そこからさらに再検討すべきである。
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権力と抵抗―フーコー・ドゥルーズ・デリダ・アルチュセール 佐藤 嘉幸 人文書院 2008-08 平均評価点4.0 コメント:ポスト構造主義の問題構成を引き継ぐ コメント:抽象的な概念を振り回している コメント:抵抗はいかに生まれるか |
勝間和代『会社に人生を預けるな』書評
この本は、日本の終身雇用体制を徹底的に批判している。
日本のさまざまな問題の根本が終身雇用制度にあると断定し、さまざまな面から批判している。その点には全面的に賛同したい。よくぞ書いてくれたと思う。拍手パチパチ。
長時間労働が常態化するのは、アンケート調査によると、業種ではなく、会社の規模によるという。大企業のほうが、長時間勤務にならない。仮に大企業がそうなっても、それは成長しているということで報われる。それに対して、中小企業で儲かっていないところが、長時間労働になるらしい。なるほどなと思った(だから大企業に行けという話しではない)。
そうした批判すべき日本社会のなかで、私たちがやるべきことはリスクをとることであるという。
それも正しいと思う。
ただ、終身雇用体制は日本をあまねくおおっている。労働市場が存在しないから、いくらスキルを身につけても、転職などできないというのが現実である。
勝間本を読む人は自己啓発として読んでいる人がほとんどであろうが、自己啓発で能力を高めようという前向きな人だろう。しかし、自己開発しても、終身雇用体制を打ち破って、それを生かすことは、自己啓発なんかよりもはるかに困難である。そうした状況下でリスクをとって、チャンスに変えていけるかどうか、それはかなりむずかしそうだと思う。勝間さんもいっているが、若者にはきびしい時代になっている。
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会社に人生を預けるな リスク・リテラシーを磨く (光文社新書) (光文社新書) 勝間和代 光文社 2009-03-17 平均評価点4.0 コメント:勝間さんのいい所が出ていなくて残念! コメント:リスクと言う考え方について コメント:リスクに対する新しい考え コメント:勝間さんの得意分野 コメント:多数の人が会社の奴隷にすらなれない |
あなたの知らない貧困 週刊ダイヤモンド
週刊ダイヤモンド 2009/3/21
貧困については自分のことで十分知っているつもりであったが、そうではなかった。
年収200万円以下の人口1032万人
子ども7人に1人が貧困
生活保護を受けられない困窮者最低600万人
うおおお、これは日本病だ。難治の病かもしれん。
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| 週刊 ダイヤモンド 2009年 3/21号 [雑誌] ダイヤモンド社 2009-03-16 |
リーディングス格差を考える、書評
リーディングス格差を考える
伊藤元重編
この本のなかにも大竹文雄氏の論文がのっていたので、読んでみた。格差は世代間の問題であるというのが、その主張である。やや書かれたのが古いので、現在の問題系に一致しているわけではないが、わかりやすい内容であった。
大竹文雄「格差問題解決の本当の処方箋」『フォーサイト』2007年7月号
ただ、この問題はきわめて短サイクルでみたときの「いま」の問題である。2007年のサブプライム問題に端を発する景気悪化のなか、2008年末に派遣切りが社会問題となった。その時点で、問題は新たな局面を迎えているような気がした。
この本は、伊藤元重が編集した格差に関する文章を集めて、編集したものである。セレクトショップのような雰囲気になっている。アカデミックな論文というよりも、雑誌にのせた論説文を集めたような内容である。上質な印象を受けた。
ただ、格差という切り口自体が、あまり適切な切り口であるとはいえないように思われる。格差という問題を最初にしっかり扱ったのは橘木俊詔らしい。また、格差というのは事実として、少しずつ大きくなっているらしい。その原因については、完全に一致した見解があるわけではない。
現在、書店でこのたぐいの本を見ていると、格差というテーマに近いものとして、貧困、不平等、下流、ニート、非正規雇用といった問題がテーマとしてある。これらは、同じ問題を異なる切り方によってテーマ化し、切り取ったものである。
そのなかでも、格差というテーマ設定はどうも焦点がぼやけているような気がする。格差というテーマを立てる前提にあるのは、日本が平等な社会であるという考え方である。平等信仰を信じている人には、格差というテーマは切実だろう。しかし、いまのニートのような若者は、平等信仰など信じていない。だから、前提となる部分で意識が異なるのではないか。
格差というテーマの立て方が、問題をぼやけさせている。問題は派遣であり、派遣の裏側にある正社員の過剰な保護である。正社員の過剰な保護が、労働市場を歪めており、そこに日本的雇用の問題の根本がある。
そうした根本に鋭く迫ろうというときに、格差というテーマ設定はきわめて迂遠である。それでもなお、大竹文雄は、きちんと鋭く問題の中心に迫っていると思う。
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リーディングス格差を考える 日本経済新聞出版社 2008-12 |
定額給付金の支給はじまる。
2009/2/6 兵庫県たつの市で、市としてはもっとも早く定額給付金の支給がはじまった。和歌山県の北山村でも支給をはじめた。お年寄りは大喜びである。はやくウチも欲しい。
はっきりいって、この政策は戦後日本で最高の政策である。低所得者にとって、現金がもらえる、これほどうれしいことはない。できれば、毎年やってほしい。いや、もし可能なら毎月やってほしいものだ。
そういうことをいうと、財源はどうするのだという批判があるだろう。それは、政治家が考えればいいことだ。われわれ庶民がそんなことを考える必要はないし、そんな批判をするやつは馬鹿である。今回の定額給付の政策を批判する人は、低所得の問題をまったく理解していない。金が支給されれば、それが最高の解決である。
さて、財源の話だが、以下のホームページに興味深い記述がある。
天下り廃止で毎年12万6千円、国民に定額給付しよう!
なんと、天下りを廃止すれば、その金で毎年12万6千円も給付できるというのだ。これはいい。天下りは公務員による税金ドロボーだ。即刻廃止すべきである。そして、浮いた金で、毎年定額給付してほしい。みんなでこれを要求しようではないか。

PROFILE:自宅警備員









