谷川健一 VS 宮本常一
いま、日経の朝刊の最後のページにある「私の履歴書」は、民俗学者の谷川健一である。きのう(5/18)の第14回は宮本常一との出会いについて書いてある。真に迫るような宮本像が描かれ、感動的であった。
平凡社の社員であった谷川が「風土記日本」を企画し、その編集委員に宮本常一がなる。当時、打ち合わせは本郷の旅館でおこなわれたが、宮本は和服に布地を黒く染めた生地でつくった服を着て、布の靴をはいて、炭焼小五郎のような風体であらわれたという。
そして、会議中ひとりで面白い話をしゃべりつづけるのだという。「宮本の中にはおどろくべき宝物が無雑作に貯えられておいるのは、最初の編集会議から分かり、これは大変な掘り出しものだと思った」。
谷川が宮本を見舞った話もすごい。「彼は広大な渋沢敬三邸の一角に建てられた長屋に玄関番のような格好で住み込んでいた。三畳ほどのせまい部屋には、壁ぎわに天井まで届くような本棚が置いてあり、その脇に彼はせんべい布団にくるまって寝ていた。布団の皮は五月の節句のときに立てる鯉のぼりの布地をぬいあわせたものだった。私はそれを見たとき、胸に迫るものがあり、こんどの企画はきっと成功すると思った」。
谷川は、宮本を「大旅行者」と表現している。この言葉の真意は、私にはわからないが、いずれにしてもすごい話である。簡潔な文章のなかに、おそるべき気迫を感じた。次が楽しみになってきた。
キャッシングとは関係ないが、あまりにもすごいのでのせてしまった。
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宮本常一―「忘れられた日本人」を訪ねて (別冊太陽 日本のこころ 148) (別冊太陽 日本のこころ 148) 平凡社 2007-07-10 平均評価点5.0 コメント:眺めているだけでも楽しい、読めば深い コメント:宮本生誕100年 宮本学の入門書 コメント:水仙忌...この民俗学者に詩人のこころを見て取とりたい コメント:宮本常一を知る入門書 |
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NAME:蝉丸
PROFILE:自宅警備員
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