消費者金融の歴史・その3
2002年、武富士の社員が同社を批判する内容の記事を書いたジャーナリスト山岡俊介の自宅電話を盗聴したとして逮捕された。その後の調べで、武富士の元会長、武井保雄が同社課長に指示し、その課長が探偵に盗聴を依頼していたことが判明した。会長は、盗聴で得た内容を第三者から得た情報とし、広報部に伝え、対応させるように指示していた。これにより、武井を含む4名が電気通信事業法違反及びほう助容疑により逮捕された。
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この事件をきっかけに武井は会長、取締役を辞任した。消費者金融の役員らが刑事事件を起こした場合、貸金業規制法の規定で、貸金業の登録が取り消される場合があるため、「武井容疑者の辞任は登録取り消しを逃れる目的ではないか」との憶測をよんだ。
この事件では、ここぞとばかりにマスコミはいっせいに武富士叩きをおこなった。企業犯罪はいくらでもあるが、犯罪の重大性に比較して、叩かれ方が激しかった印象がある。このとき武富士は東証1部に上場しており、大手銀行に比肩しうる貸出量を誇っていた。このように表舞台に出たことで、世間には一流企業として認知されたが、ワンマン会長によるワンマン経営であった。多くの急成長企業は、経営者のワンマンぶりにより、独自の経営文化をもっており、それが前近代的なものである場合もある。そうした独自の企業文化は、成長するなかでカドが取られ、丸くなっていく。そうした馴化とでもいうべき過程が、あまりにも唐突に事件としておこなわれたということである。
会長、取締役を辞任しても、武井は大株主であり、社内に大きな力を保持していた。しかし、その武井も2006年に他界。創業家の株式を手放した。なお、2005年、武井の長男がは東京国税局から1600億円の申告漏れ(個人では過去最高額)を指摘され、1300億円超を追徴課税されるという事件があった。
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PROFILE:自宅警備員




